60代女性の膝のこわばり・股関節の違和感|受診目安と仕事の工夫|玉名市の整形外科|平山整形外科医院

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60代女性の膝のこわばり・股関節の違和感|受診目安と仕事の工夫

60代女性の膝のこわばり・股関節の違和感|受診目安と仕事の工夫

膝と股関節、両方に違和感が出たときに確かめたいこと


膝と股関節の違和感が同じ時期に出ると、どちらが歩きにくさの元なのか、自分ではなかなか見分けられません。年齢による変化か受診を考える症状かは、痛む場所と動作ごとの出方である程度整理できます。この記事では、受診の目安、出荷作業や買い物で負担を減らす工夫、整形外科での診察の流れをまとめました。


この記事の要点まとめ


  • 痛む場所と動作ごとの症状を記録し、繰り返す違和感や生活への支障があれば整形外科へ相談します。
  • 仕事や買い物では、しゃがむ姿勢や荷物の重さ、立ち座りを調整し、症状に応じて運動負荷を見直します。
  • 受診時は転倒の有無や続けたい活動を伝え、診察に応じて画像検査や治療を相談します。

60代の膝と股関節の変化を、痛む場所と症状の出方から見る

60代の膝と股関節の変化を、痛む場所と症状の出方から見る

立ち上がりで膝がこわばるのは、加齢だけが理由?


加齢だけが原因とは限りません。膝の軟骨(骨の表面を覆うクッション)は年齢とともに弾力性を失い、使い過ぎによってすり減ることがあります1。


こうした変化が重なると変形性膝関節症につながることがありますが、半月板損傷や関節リウマチなど、別の原因も考えられます。こわばりという症状だけでは病名を決められないので、診察で確かめることが出発点になります。


足の付け根・膝のどこが気になるか、動作と一緒に記録する


股関節に原因があっても、足の付け根だけでなく、太ももや膝に違和感が出ることがあります。「膝が痛いから膝の病気」とは言い切れないわけです。


歩き始め、椅子からの立ち上がり、階段の上りと下り。それぞれの場面で、どこがどう気になるかを書き留めておくと診察の手がかりになります。ただし記録は判断材料の一つで、原因の特定は診察と検査で行います。


様子を見る・受診する・早めに相談する目安


症状の出方考えたい行動
軽い違和感で、休むと落ち着く負担を減らしながら様子を見る
繰り返す、仕事や歩行に支障が出る整形外科の受診を考える
立てないほどの痛み、熱をもった腫れ早めに医療機関へ相談する

表の一段目に当てはまる場合でも、違和感がなかなか引かない、少しずつ強まっていると感じるなら、自己判断で様子見を長引かせずにご相談ください。


ポイント

痛む場所だけで原因は決められません。動作ごとの出方を記録し、繰り返す・生活に支障が出るときは受診を考えましょう。


転倒後は48時間待つべき?痛みが弱くても確認したいこと


転倒後に一律で48時間待つ必要はありません。転んだ直後は気が張っていて痛みを感じにくく、時間がたってから腫れや痛みが目立ってくることがあります。


腫れてきた、体重をかけにくい、後から痛みが強まった。こうした変化があれば、時間を区切らずに相談してください。骨粗鬆症では、立った姿勢からの転倒などで骨折することがあります2。


出荷作業と買い物を続けるために、負担と動き方を調整する


出荷作業では低い姿勢と繰り返す立ち座りを減らす


仕事をやめるかどうかより、膝を深く曲げる回数と立ち座りの回数を減らす方向で考えます。変形性膝関節症が疑われても、避けるべき仕事が一律に決まっているわけではありません。


  • 作業台を腰の高さに近づけ、しゃがむ姿勢を減らす
  • 低い椅子より、立ち上がりやすい高さの椅子を使う
  • 箱は小分けにして、一度に持つ重さを軽くする
  • 同じ姿勢が続いたら、短い休憩をはさむ

作業した翌日まで痛みが残るかどうかが、作業量を見直す目安になります。


膝と股関節が気になる日の運動は、負荷をどう変える?


痛みが落ち着いている日は無理のない歩行や筋力を保つ運動を、強い痛みや腫れがある日は負荷を下げる。この使い分けが基本です。


変形性股関節症では運動が最初に勧められる治療とされ、筋力トレーニングと神経筋運動の効果を調べた研究も報告されています3。膝についても、遠隔での理学療法プログラムと通常の理学療法の質や効果を調べた研究がありますが4、どの方法が合うかは人によって異なります。


運動後に痛みが強まる、翌日まで腫れが残るといったときは中止し、医師に相談してください。


買い物の階段と車の乗り降りは、症状が出る場面から工夫する


階段では手すりを使い、一段ずつ足をそろえて進むと負担を分けやすくなります。荷物は左右に振り分けるか、カートを使いましょう。


車に乗るときは、先にお尻から座席に座り、両脚をそろえて入れると体を急にひねらずに済みます。アクセルやブレーキの踏みかえで膝や股関節が気になる場合は、運転を控えて相談することをおすすめします。


受診を考えるときに伝えたい症状と診察の流れ

受診を考えるときに伝えたい症状と診察の流れ

膝と股関節の両方が気になるとき、診察で何を伝える?


次の点をメモして持参すると、診察で話しやすくなります。


  • 症状が始まった時期
  • 痛む場所(膝の内側、足の付け根など)
  • 立ち上がりや階段で変わるか
  • 出荷作業や運転への影響
  • 転倒の有無

診察では歩き方、膝と股関節の動く範囲、押したときの痛みなどを確かめ、主にどちらの関節が動きにくさに関わっているかを探っていきます。


レントゲンとMRIは、どんなときに検討する?


画像検査は、診察の結果に応じて選びます。骨の形や関節のすき間はレントゲンで確認し、軟骨・半月板・靭帯など軟らかい組織を詳しく見る必要があればMRIを検討するのが一般的な流れです。


レントゲンやMRIなどは必要に応じて使い分けますが、全員に同じ検査を行うわけではありません。CTが必要と判断した場合は、連携病院をご紹介します。


診断後は仕事を続ける目標に合わせて治療を考える


治療は、状態に応じて運動、減量、関節への負担の軽減や休養、痛みを抑えるための投薬などを組み合わせて管理するのが一般的です6。運動は膝でも股関節でも治療の柱の一つとされています43。


手術を考えるかどうかは、症状の強さや生活への影響を踏まえて医師と話し合います。私は院長として、少しでも手術が必要になる方を減らしたいと考えております。出荷作業や孫の送迎を続けたいといった目標も、ぜひ診察でお聞かせください。通院の回数や期間は、状態によって一人ひとり異なります。


ポイント

痛みの程度だけでなく「何を続けたいか」を伝えると、生活に合わせた治療の相談がしやすくなります。


受診前に予約の要否と通院方法を確認する


予約の方法は、受診前に公式サイトで確認できます。当院はWEB予約やLINEでの予約に対応しており、予約なしでも来院順に診察を受けられます。


JR玉名駅から0.9kmほどの場所にあるので、通院を続けられるかも含めて検討してみてください。診療時間はアクセスページでご確認いただけます。


よくある質問


Q. 股関節が悪いと、どんな症状が出ますか?


A. 足の付け根の痛みや違和感のほか、太ももや膝のあたりに症状を感じることもあります。歩き始めや立ち上がりで気になる、靴下をはきにくい、脚の開き具合が変わったといった変化も手がかりになります。膝の症状と区別しにくいため、診察でご相談ください。


Q. 変形性膝関節症の人がしないほうがいい仕事はありますか?


A. 一律に決まった仕事はありません。深くしゃがむ姿勢や重い物を持つ動作、立ち座りの繰り返しが多い作業は負担になりやすいため、作業台の高さや荷物の量を調整しながら、症状に合わせて医師と相談してください。


Q. 変形性膝関節症は遺伝しますか?


A. 体質が関わるとする考え方はありますが、遺伝だけで決まるものではありません。年齢、体重、筋力、O脚など、いくつもの要因が重なって起こると考えられています。体重管理や筋力を保つ運動など、ご自身で取り組めることもあります。


Q. 膝の曲がる角度はどのくらいが目安ですか?


A. 一般的な目安はありますが、年齢や体格による個人差があります。正座やしゃがみ込みがしにくくなった、以前より曲がりにくいと感じるといった変化を伝えていただければ、診察で実際の角度を確かめます。


参考文献


1. 「変形性膝関節症」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる. https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html

2. 骨粗鬆症|大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学. https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/imed3/disease/d-immu08-3.html

3. Kjeldsen T, Skou ST, Dalgas U, et al. Progressive Resistance Training or Neuromuscular Exercise for Hip Osteoarthritis: A Multicenter Cluster Randomized Controlled Trial. Annals of internal medicine. 2024. PMID: 38588540 / DOI: 10.7326/M23-3225

4. Tore NG, Oskay D, Haznedaroglu S. The quality of physiotherapy and rehabilitation program and the effect of telerehabilitation on patients with knee osteoarthritis. Clinical rheumatology. 2023. PMID: 36279075 / DOI: 10.1007/s10067-022-06417-3

5. Laslett LL, Scheepers LEJM, Antony B, et al. Krill Oil for Knee Osteoarthritis: A Randomized Clinical Trial. JAMA. 2024. PMID: 38776073 / DOI: 10.1001/jama.2024.6063

6. 厚生労働省eJIM | 変形性関節症[各種疾患 – 医療者]. https://www.ejim.mhlw.go.jp/pro/overseas/c05/14.html


平山 雄大

医師


医療法人社団清明会 平山整形外科医院

院長

平山 雄大

▶ 監修者プロフィール

経歴
1997年 玉名町小学校卒業
2000年 熊本大学教育学部付属中学校卒業
2003年 熊本県立玉名高等学校卒業
2010年 福岡大学医学部医学科卒業
2010年 宮崎県立延岡病院
2011年 熊本大学医学部付属病院
2012年 熊本大学整形外科入局
2012年 熊本大学医学部付属病院整形外科
2013年 熊本市民病院整形外科
2014年 水俣市立総合医療センター整形外科
2015年 山鹿市民医療センター整形外科
2017年 公立玉名中央病院整形外科
2020年 平山整形外科医院開院
資格・所属学会
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定リハビリテーション医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定リウマチ医
身体障害者福祉法第15条指定医