背中の違和感や身長低下は骨粗鬆症の初期症状?進行を防ぐ目安|玉名市の整形外科|平山整形外科医院

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背中の違和感や身長低下は骨粗鬆症の初期症状?進行を防ぐ目安

背中の違和感や身長低下は骨粗鬆症の初期症状?進行を防ぐ目安

「年のせいかな」で片づける前に、骨のサインを確かめてみませんか


洋服の丈が長く感じる。娘さんから「背が縮んだ?」と言われた。背中や腰が重だるい——。強い痛みがないぶん見過ごされがちですが、こうした変化は骨の状態を映していることがあります。この記事では、骨粗鬆症の初期に現れやすいとされるサインと進行の流れ、整形外科を受診する目安を整理してお伝えします。


この記事の要点まとめ


  • 身長低下や背中の重だるさは、骨粗鬆症の初期に見られる場合があるサインとして紹介
  • 骨密度(YAM値)の目安や進行段階、圧迫骨折との関連について整理
  • DEXA法による検査目安や、食事・運動など日常でできる工夫を解説

気づきにくい骨粗鬆症の初期症状と背中・身長に現れるサイン


骨粗鬆症は「沈黙の病気」とも呼ばれ、初期には自覚症状がほとんど出にくいとされています。だからこそ、日々のささやかな変化が手がかりになります。


強い痛みがなくても進む骨の脆弱化


骨は見た目こそ変わりませんが、内部では古い骨を壊す働きと新しい骨をつくる働きが絶えず入れ替わっています。このバランスが崩れると中身が少しずつスカスカになり、強度が落ちていくと考えられています。ところが骨そのものには痛みを感じる神経が乏しく、骨密度が低下している段階でも、はっきりした痛みが出ないことは少なくありません。「痛くないから大丈夫」とは限らないわけです。骨代謝はホルモンの働きと密接に関わっており、内分泌の変化が背景にあるケースもあります1。重だるさや疲れやすさといった漠然とした感覚だけが、数少ないサインになることもあります。


身長低下の目安と自宅でできるセルフチェック


客観的に確かめやすい指標が身長です。25歳前後の頃と比べて2cm以上、あるいは健診の測定値が数年で2cm以上低くなっている場合は、背骨の変形が起きている可能性を考える材料になります。ご自宅なら、壁にかかと・お尻・背中・後頭部をつけて立ってみる方法も参考になるでしょう。後頭部が壁につかず隙間ができる、背をつけると顎が上がってしまう——そんなときは、背骨の丸まりが進んでいるサインかもしれません。洋服の丈が長く感じる、ズボンの裾を踏むようになった、といった生活の中の気づきも見逃さないでください。


背中の丸まりや重だるさと女性ホルモンの変化


女性の場合、閉経に伴うエストロゲンの減少が骨代謝に影響するとされています。エストロゲンには骨を壊す働きを抑える役割があるため、分泌が減ると骨量の減りやすい時期に入ります1。背骨が少しずつ変形すると重心が前へ移り、それを支える背中や腰の筋肉に負担が集中していきます。慢性的な張りや重だるさが、この姿勢の変化と関係している場合もあるのです。単なる姿勢の癖と決めつけず、変化が続くようなら一度確認してみてはいかがでしょうか。


骨粗鬆症の進行プロセスと放置による将来のリスク

骨粗鬆症の進行プロセスと放置による将来のリスク

骨粗鬆症は、ある日突然始まるというより、年単位でゆっくり進んでいく状態と考えられています。段階を知っておくと、いま自分がどのあたりにいるのかを落ち着いて捉えやすくなります。


骨密度(YAM値)の低下と進行段階の目安


骨密度は、若い成人の平均値を100%としたYAM値(若年成人平均値)という指標で表されます。一般的な診断基準では、YAM値80%以上が正常域、70〜80%が骨量減少、70%以下が骨粗鬆症と区分されています。70〜80%の段階では自覚症状が乏しいことが多く、ここで気づけるかどうかがひとつの分かれ目。数値は骨の「今の状態」を写した目盛りのようなもので、定期的に測っておけば変化のスピードもつかみやすくなります。


気づかないうちに生じる「背骨の圧迫骨折」の連鎖


骨がもろくなると、転倒のような大きな外力がなくても背骨がつぶれる「椎体圧迫骨折」が起こることがあります。重い荷物を持ち上げた、くしゃみをした、そんな日常動作がきっかけになる場合もあり、痛みを強く感じないまま骨折していて、あとから検査で判明するケースも報告されています。一箇所つぶれると背骨のバランスが崩れ、隣り合う椎体へ負担が波及していくことがあります。背中の丸まりが強まると呼吸のしづらさや胃の圧迫感、歩行時のふらつきにつながる場合もあり、生活の質にも影響が及ぶと指摘されています。


一次性と二次性の違いと原因に応じた注意点


骨粗鬆症は原因によって大きく二つに分けられます。加齢や閉経に伴うものが「一次性」、他の病気や薬剤の影響によるものが「二次性」です。二次性の背景には、副甲状腺や甲状腺の疾患、糖尿病などの内分泌・代謝の異常、ステロイド薬の長期使用、慢性腎臓病などが挙げられます1。原因が違えば注目すべき点も変わってきます。そのため当院では骨密度測定に加えて採血を行い、骨代謝の状態やカルシウム値、肝臓・腎臓の機能を確認しています。背景に他の病気が隠れていないかを見極めることも、方針を考えるうえで欠かせない工程です。


進行を食い止めるための受診目安と整形外科での検査・対策


気になるサインに心当たりがあれば、次のステップは「測って確かめる」こと。数値が分かると、漠然とした不安が具体的な対策へと形を変えていきます。


DEXA法による骨密度測定と整形外科での検査手順


骨密度の測定にはいくつか方法がありますが、診療ガイドラインで推奨されているのがDEXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)による腰椎・大腿骨近位部の測定です。実際に骨折が起こりやすい部位を直接測るため、状態を把握しやすいとされています。検査は台に横になった姿勢で数分程度、着替えが不要な場合も多く、身体への負担は比較的軽いとされます。整形外科では、問診で身長の変化や骨折歴、ご家族の骨折歴などを伺い、必要に応じてX線検査で背骨の変形や圧迫骨折の有無を確認し、採血で骨代謝マーカーを調べます。当院では、ガイドラインでも推奨されているDEXA法による腰椎・大腿骨の骨密度測定を行っており、背中や腰が痛む方、身長が縮んだと感じる方のご相談を承っています。


骨の健康を保つ食事と適度な運動療法の基本


毎日の積み重ねも土台になります。カルシウムを含む乳製品・小魚・大豆製品、腸からの吸収を助けるビタミンDを含む鮭やきのこ類、骨の質に関わるビタミンKを含む納豆や緑黄色野菜を、バランスよく取り入れてみてください。運動なら、骨に適度な負荷がかかるウォーキングや、片脚立ちなどのバランス訓練が取り組みやすいでしょう。一方、背骨を強く丸める前屈動作や腰をひねる急な動きは負担になりやすく、進行の程度によっては控えたほうがよい場合もあります。自己判断で強度を上げず、医師や理学療法士に相談しながら進めていくと続けやすくなります。


些細な違和感を感じた段階で受診する意義


「この程度で受診してよいのだろうか」と迷われる方は少なくありません。けれども骨粗鬆症は、強い痛みが出てから動くよりも、違和感の段階で状態を把握しておくほうが、選べる対策の幅が広がります。院長は、骨折や変形性関節症など多くの症例に向き合うなかで予防医学の大切さを実感し、地域のかかりつけ医として骨粗鬆症の診療に力を入れたいという思いで開院しました。当院では骨密度測定装置(DEXA)を備え、早期の検査・早期発見を通じて、骨折による寝たきりのリスクを抑えることを目指しています。検査で数値が良好だと分かれば、それもひとつの収穫。まずは現状を知るところから始めてみませんか。


よくある質問


Q1. 骨粗鬆症が疑われる症状にはどのようなものがありますか?


A. 初期は自覚症状に乏しいのですが、若い頃より身長が2cm以上低くなった、背中が丸くなってきた、背中や腰の重だるさが続く、ちょっとした尻もちで骨折した——こうした変化は確認の目安になります。壁に背中とかかとをつけたときに後頭部が壁につかない場合も、一度ご相談ください。


Q2. 骨粗鬆症と言われた場合、まず何をすればよいですか?


A. 骨密度の数値や骨折の有無、背景に他の病気がないかを整形外科で確認したうえで、生活習慣の見直しと必要に応じた薬物療法を組み合わせて考えていきます。自己判断でサプリメントだけに頼らず、医師と相談しながら方針を決めていくことをおすすめします。


Q3. 控えたほうがよい運動はありますか?


A. 背骨を強く前に曲げる動作、腰を大きくひねる動作、飛び跳ねるような衝撃の強い運動は、骨の状態によっては負担となる場合があります。反対に、ウォーキングやバランス訓練は取り組みやすい方法とされています。どの程度の運動が向いているかは個人差が大きいため、検査結果をもとにご提案しています。


Q4. 骨粗鬆症の治療薬にはどのような種類がありますか?


A. 骨が壊れるのを抑えるタイプ、骨をつくる働きを促すタイプ、カルシウムやビタミンDを補うタイプなど複数の選択肢があり、内服薬と注射薬があります。骨密度の状態や骨折のリスク、通院状況や生活リズムなども踏まえて、医師が患者さまに合った方法をご提案します。


Q5. 検査で採血をするのはなぜですか?


A. 骨がつくられたり壊れたりする代謝の状態、カルシウム値、肝臓・腎臓の機能を評価するためです。骨粗鬆症の背景に他の病気がないかを確かめたり、治療開始後の経過を見たりする目的もあります。


参考文献


1. 日本内分泌学会「内分泌疾患・ホルモン異常に関する学術情報」 https://www.j-endo.jp/


平山 雄大

医師


医療法人社団清明会 平山整形外科医院

院長

平山 雄大

▶ 監修者プロフィール

経歴
1997年 玉名町小学校卒業
2000年 熊本大学教育学部付属中学校卒業
2003年 熊本県立玉名高等学校卒業
2010年 福岡大学医学部医学科卒業
2010年 宮崎県立延岡病院
2011年 熊本大学医学部付属病院
2012年 熊本大学整形外科入局
2012年 熊本大学医学部付属病院整形外科
2013年 熊本市民病院整形外科
2014年 水俣市立総合医療センター整形外科
2015年 山鹿市民医療センター整形外科
2017年 公立玉名中央病院整形外科
2020年 平山整形外科医院開院
資格・所属学会
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定リハビリテーション医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定リウマチ医
身体障害者福祉法第15条指定医

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