ゴルフ肩③|玉名市の整形外科|平山整形外科医院

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ゴルフ肩③

ゴルフ肩 慢性期の注意点


ゴルフ肩(ゴルファーズショルダー)の慢性期(痛みが長引いている時期や再発を繰り返している時期)には、急性期とは異なる注意点があります。



ゴルフ肩・慢性期の注意点


  1. 無理のないスイング動作の習得
    • 慢性期は痛みが和らいでくる時期ですが、無理なスイングの再開は再発のもとになります。
    • フルスイングではなく、ハーフスイングや素振りから徐々に始めていきましょう。
    • 肩関節に過度な外転・外旋(肘が開きすぎないように)が起きないように、フォームの見直しを行うのが重要です。

  2. インナーマッスルの強化
    • ローテーターカフ(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)を中心に、肩関節を安定させる筋肉の再教育が必要です。
    • ゴムバンドや軽いダンベルを使って等速・低負荷・反復トレーニングを取り入れましょう。

  3. ストレッチと可動域の改善
    • 痛みをかばうことで硬くなった肩関節周囲や肩甲骨周囲の筋肉の柔軟性回復がポイントです。
    • 胸郭・肩甲帯の可動性を高めることで、肩への負担も軽減されます。

  4. スイングに関わる体幹機能の改善
    • 肩だけでなく、体幹や股関節の動きの連動性が不足していると、肩に負担が集中しやすくなります。
    • 体幹の回旋運動・姿勢コントロールも再評価・改善が必要です。

  5. プレースケジュールの管理
    • 痛みが和らぐとプレーを再開しがちですが、過密な練習や連日のラウンドは避けましょう。
    • 最初は週1回程度、肩の状態を見ながら頻度を調整しましょう。

  6. 痛みが繰り返す場合はすぐ相談
    • 「痛みが出てもすぐ治まるから」と放置していると、腱板損傷や石灰沈着性腱炎などに進行するリスクもあります。
    • 軽い違和感でも、整形外科や理学療法士に早めの相談をされてください。

受診のすすめ!


痛みが強い、腫れがある、力が入らないなどの症状がある場合は、必ず整形外科を受診しましょう。エコー、MRI、レントゲンで、靱帯損傷や骨の異常がないか確認できます。

やってはいけないこと!


  • 湿布だけで済ませて無理にゴルフを続ける
  • 痛みを我慢してスイングを繰り返す
  • 冷やしてしまう(※慢性期は温めるのが基本)