玉名市の平山整形外科医院へようこそ。今回は多くの方が悩む「アスリートに多い靭帯損傷(ACL損傷、MCL損傷など)」について、原因・症状・改善方法・当院での治療例をご紹介します。
1. 靭帯損傷とは?
靭帯は、関節を安定させる“強いバンド”のような組織です。特に膝関節では前十字靭帯(ACL)や内側側副靭帯(MCL)が重要な役割を担っています。スポーツ中の急な方向転換、ジャンプ着地、接触プレーなどでこれらの靭帯が損傷することがあります。
2. 主な靭帯損傷の種類と特徴
損傷部位 | 主な原因 | 症状 |
---|---|---|
前十字靭帯(ACL) | ジャンプ着地・急停止・方向転換 | 「ブチッ」と音、腫れ、膝が抜ける感覚 |
内側側副靭帯(MCL) | 接触プレー(外側からの衝撃) | 膝の内側の痛み、腫れ |
後十字靭帯(PCL) | 膝を強く打つ・転倒 | 膝の不安定感、曲げ伸ばしの違和感 |
3. 当院での診断と治療
〇 正確な診断
- MRIやエコーで靭帯の損傷程度を確認します。
- ドクターによる関節の安定性テストを行います。
〇 保存療法(軽度〜中等度の損傷)
- 安静、アイシング、圧迫、挙上(RICE)
- 物理療法(電気治療・超音波など)
- 理学療法(筋力強化・運動療法・バランス訓練)
- 装具(膝装具)を用いた安定化
〇 手術療法(重度の断裂や競技復帰を目指す場合)
前十字靭帯完全断裂などでは靭帯再建術を検討します。当院では術前のリハビリ、術後の段階的なリハビリプログラムを重視しています。
4. 当院での治療例(ケーススタディ)
例:20代・男性サッカー選手、試合中の接触でACL完全断裂。
・診断:MRIでACL断裂を確認。
・治療:ACL再建術を実施、術後は段階的リハビリで約9〜12ヶ月で競技復帰。
各患者さんの状態や競技レベルによって治療方針は異なります。詳しくは診察でご相談ください。
5. 予防のポイント
- 正しいフォームでのトレーニング(着地・方向転換の技術)
- 下肢の筋力(特にハムストリングと大腿四頭筋)の強化
- バランス・体幹トレーニングで関節の安定性を高める
- 十分なウォームアップとクールダウン