【ゴルフ肘】
ゴルフ肘の原因と予防法について詳しく解説します。
・ゴルフ肘はなぜなるのか?
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「背骨と腰骨の硬さを前腕の筋肉と腱の使い過ぎで補うため」(オーバーユース)
ゴルフ肘は、背骨と腰骨を捻じる動きに硬さが生じている場合、前腕の屈筋群(手首を曲げる筋肉)を使い過ぎます。(いわゆる手打ちになります。)そのため、肘の内側にある腱の付着部に炎症や微細な損傷が起きます。
ゴルフのスイング動作だけでなく、テニス・野球・重いものを繰り返し持ち上げる作業などでも起こります。
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「スイングフォーム不良」
ゴルフスイングやその他の動作で、手首を無理にひねる・こねるような動きが続くと、前腕の筋肉に過剰な負担がかかります。特に、ボールを捕まえようと手首を返す動きが強い方によく見られます。
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「筋力や柔軟性の不足」
前腕・肩・体幹の筋力や柔軟性が不足していると、肘に負担が集中しやすくなります。
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「急な運動量の増加」
普段あまり運動していない人が、急にゴルフや腕を使う作業を始めると、筋腱が耐えられず炎症を起こすことがあります。
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「オーバースペックのクラブ使用」
クラブ重量が重たいことやシャフトが硬すぎると体への負担が増えてしまいます。「カッコいいクラブ」より「自分に合ったクラブ」を選択することで怪我のリスクを軽減させることができます。
・ゴルフ肘を予防するには?
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「正しいフォームを身につける」
スイング時に無理な力が入っていないか、コーチに見てもらうか、ご自身で動画を撮ってチェックしましょう。
当院リハビリ室に併設しているゴルフシミュレーターは毎ショット前方と後方から動画が撮影され、アプリと連動し家でも確認ができます。
手首や肘に負担がかからない動作を心がけます。 -
「ストレッチを習慣にする」
前腕のストレッチ(屈筋・伸筋)をプレー前後・お風呂上がりなどに行いましょう。
例:腕を伸ばして手のひらを上に、反対の手で指をゆっくり引っ張る。
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「前腕の筋トレを行う」
握力や前腕の屈筋・伸筋を強化すると、肘への負担が軽減されます。軽いダンベルやゴムバンドを使ったトレーニングが効果的です。
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「過度な練習に注意」
同じ動作の繰り返しは炎症の原因になります。休息をしっかり取り、回復の時間を確保しましょう。
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「サポーターやテーピングを活用」
特に不安があるときは、肘周囲の圧迫・保護が有効です。
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「アイシングで炎症予防」
違和感を感じたら、早めに冷やすことで悪化を防げます。
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「自分に合ったクラブを使用する」
自分の身長や体重、筋肉量、柔軟性に合ったクラブを使用することで予防することができます。